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2016/01/03 (Sun) 食客綺譚

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新年早々
川上弘美の「大好きな本」をまたも開いていた。
2007年に出された書評集である。
前にもこの本のことをブログで書いた。
白状するといまだ全部を読んでないんである。
ひとつはまとまって読む時間がない。
ひとつは読んでしまうのが惜しくて。
食べてしまうのが勿体ないお菓子のように、すこしずつ、
気に入った章を丹念に読み返す。

で、今日。
あたしは「居候」やねん。要は「食客」やで。
といったところ、家人に「食客」てなんやねん、と聞かれたんで、
草森紳一の「食客風雲録」の書評がたしか載ってたはず、と本を引っ張り出して
ページを開けたらば、いっぱつで開いた。むはは。
ここは気に入って繰り返し読んでいるからだろう。

冒頭、
 「食客」を辞書で引くと、
①自分の家に客分として抱えておく人
②居候
とある。
「あるときは吹き上げるような筆致で、あるときは嘗めるような筆致で」
劉備玄徳、北一輝、原敬、後藤猛太郎など、歴史上高名な彼らを、食客という立場から出でて行動した者という視点から書かれた本であるらしい。

草森紳一という人の食客観がまことにユニークだ、と川上は述べている。
食客として出ずるには才能が必要である、というのだ。
「どちらが主人であるかわからぬ態度」こそが一種の食客技術である、と。
なるほど~。

曰く、
食客として生きる卑屈さを持ってはいけない。
主人に優越感を与えてはいけない。
ほほ~。

 それを行えるのは「天賦」の才である。
「天賦」は、しばしば「破天荒な行動」「奇矯な性格」としてあらわれる・・・・・。
食客たちは俗に生き、俗流を抜くために、「明るい狂態」を演じる。
「人を煙りにまくためには、まず己れを煙りにまく。かかる狂態は、莫大な心労なしではありえない」
「人生を遊ぶ」ことによってなりたっていた食客たちの「遊びゆえの哀しみ苦み」を、著者はなんと豊かに描いたことか、と川上は続ける。
ここ~、と膝を打つ。

 この哀しみと苦み、現代人ではなく歴史上の人物を描くことによってしかあらわせなかったものだろうか。そうだとするならば、その点にこそ、わたしたち現代人の哀しみ苦みはあるのに違いない、ということにも思いを馳せさせてくれる本である。

と、結ばれている。


この意味に、思いをいたし、新春。










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プロフィール

しめ

Author:しめ
沢 朱女 (さわ しゅめ)
京都生まれ 大津在住
96年より制作活動。
雑誌、広告、絵本等の仕事を経て
現在は水彩、アクリル、クレパス画等を制作。
chezshume(a)dream.com
※(a)を@にかえてメールアドレス欄に入力してください。

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