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2015/06/21 (Sun) 父  《沢 宏靭》

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父は、おそろしく魚好きだった。

我が家では、どんな魚でもつべこべ言わずアタマから食え!という鉄の掟があった。
それと、腹!腸(はらわた)ね。
サンマ、はわかる。
しかしあたしは、(昔はサンマより安かったゆえ圧倒的に食卓に乗る回数が多かった)イワシをも相手に、果敢にアタマと腸を攻めた。
サンマに比べたらイワシのアタマは硬い!腸は、苦い!
だが、魚を前に躊躇しようものなら、父の、フフン(青二才が)、という小バカにした眼差しが飛んでくるんである。
魚は腸が美味いんや。腸だけ食うたらええんや。

おかげで、
あたしは日本一魚のアラを食べたオンナになった。
京都の錦市場で、山盛り買ってくるんである、ハマチやブリのアラを。昔は、捨てるしかないと、アラはタダ同然で売られてたのだ。鮟鱇の肝もね。脂の乗ったアラは美味い。運良く刺身を取ったあとの身が、まだ分厚く骨にへばりついていれば、削ぎ落として醤油を付けて頬張った。
持ち重りするほどビニール袋いっぱいのアラを、翌日では臭くなるからと、夜遅くに寝巻き姿の母が大鍋で炊いていた。寝る前に家中に充満する煮魚の匂いは、今もって忘れられない。

さて、
その父の作品が滋賀県立近代美術館で公開されている。
「魅力発見!秘蔵コレクションとの遭遇」 6月13日(土)~7月20日(月)
主要作家の収蔵作品は、何点かずつ代わる代わる常設展示されているが、今回は美術館の《院展を中心とした近代日本画》《郷土滋賀県ゆかりの美術》《現代美術》という柱に当たる八人の作家にスポットを当てて、一人一室という形で展示されている。冨田渓仙、岸竹堂、沢宏靭、黒田重太郎、杉田静山、ブランクーシ、オノサト・トシノブ、加納光於。時々の選者によって収集された珠玉の作品が一堂に並ぶのは圧巻である。

父の主だった作品を、まとめて見られるのも、滋賀近美ではおそらく遺作展以来のことだ。
戦後の作品、特に昭和50年代以降大津に居を移してからの作品がメインなので、常に公開されることの多い牟始風呂の展示はないが、父が生涯をかけてもとめ、ことに晩年に辿り着いた画境を、ゆっくりとご覧頂けるのではないだろうか。



ありそもに蝶の舞ふ


「ありそもに蝶の舞ふ」

ありそも(荒磯の意)の上をひらひらと舞う紋白蝶は父だ。

「ナニも怖がることはない」

酔っぱらったときの父の口癖。










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プロフィール

しめ

Author:しめ
沢 朱女 (さわ しゅめ)
京都生まれ 大津在住
96年より制作活動。
雑誌、広告、絵本等の仕事を経て
現在は水彩、アクリル、クレパス画等を制作。
chezshume(a)dream.com
※(a)を@にかえてメールアドレス欄に入力してください。

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