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shume exhibition//artist「shume」の作品世界
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2011/08/29 (Mon) さよなら

2011.8.25


リュウが逝った。

十三年と八ヶ月。
老衰。

一人暮らしの母が
可愛がって可愛がって、
リュウは幸せだったはず。
その死は、だからつらくはない。

でも、
母を訪ねて、玄関にリュウがいない。
「リュウ」と声をかけることもなでることも
もう二度とない。
リュウがいたかたちと同じかたちに
心に穴があいた。

腹水でふくらんだおなかに
手をあててみた。
その手を押し返してくる弾力がまだある。
最後は歩くたびに出血した四本の足に
真っ白の包帯が丁寧に巻いてある。
傍らの入れ物にマキロンと包帯が沢山残っている。
薬の回数や種類をしょっちゅう間違えては
老々介護やと笑っていた母。
薬袋を手にとって
「あと十四日分もある・・」と、つぶやく。

箱のなかにいれてやったリュウの頭に
顔をうずめる母。
「リュウちゃん、今日はひとりで行かなあかんねんで」
と言い聞かせる母。

いつもは散歩に向かう坂道を、
引き取りのトラックに乗って
ひとりでくだっていった。

リュウよ
さよなら。









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プロフィール

しめ

Author:しめ
沢 朱女 (さわ しゅめ)
京都生まれ 大津在住
96年より制作活動。
雑誌、広告、絵本等の仕事を経て
現在は水彩、アクリル、クレパス画等を制作。
chezshume(a)dream.com
※(a)を@にかえてメールアドレス欄に入力してください。

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