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shume exhibition//artist「shume」の作品世界
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2010/09/24 (Fri) 父の絵

牟始風呂 (部分)



今日は、父の命日だ

折りしも、
あしたから京都市美術館ではじまる
「京都日本画の誕生  巨匠たちの挑戦-」展に
父の代表作のひとつ「牟始風呂」(むしぶろ)が
展示されると、昨日の墓参で母から聞かされた

1992年に読売新聞社より出版された
「画家たちの四季」の中で、
芥川喜好さんがこの絵について
みごとな文章で綴って下さっているので
父への手向けに、少し引用を・・

 
 その風呂を「鉄砲風呂」と人々は呼んでいたという。
古い民家の薄暗い土間の一隅に湯気と煙が立ちこめる。
あたりを照らす小さな光が時おり大きく揺らいで、そこに
人のいる気配が和やかに漂い出す。
 秋の夜更け。虫の音のきこえるような静けさのなかで、
若い母親と子が仕舞い湯をつかっている。
 中略
 太い梁と柱とで画面の上方と右方をしっかりと固定し、
その内側に湯気と煙を這わせる。
漂うものの内部に桶とかまという硬い構造物をおき、
さらにそのなかに白くやわらかい人間の肌を閉じこめる。
 この二重に仕掛けられた堅固なものと
ゆらめくものの取りあわせの内に、作者二十八歳の
初々しい感覚の発露があるといってよいだろう。
ろうそくの光に一種敬虔の思いをこめて、
彼は自分なりの聖母子像を描いたともいえる。
 沢宏靭初期の叙情的な作風を代表する
この帝展入選作は、だが、長く作者の画室の隅に
うち捨てられたままになっていた。
 中略
 彼は、純粋な造形性に向かわぬ日本絵画の感傷性、
文学性、精神主義といったものに激しい嫌悪を表明していた。
そして同じ特質に立つ人間たちの世界-画壇というものにも、
おそらく彼の嫌悪は向けられていた。
 後年の荒涼とした風景世界は、孤独と非妥協をつらぬい
たこの人の内部の風景そのものでもあった。初期のころの
甘やかな世界は思い出したくもない素振りだったと、
澤子夫人は言う。
 死の間際、地元滋賀県立近代美術館の尽力によって
「牟始風呂」は彼の画室から救い出された。
この国の素朴な郷土生活の感情をかたちに残してきたのが
まさに日本画であったことは、彼も否定しなかったはずである。



「京都日本画の誕生  巨匠たちの挑戦-」展
9月25日(土)~11月7日(日)
月曜休館(但し10月10日は開館)
[会場]京都市美術館(京都市左京区岡崎円勝寺町)
[開館時間]午前9時~午後5時(入場は閉館30分前迄)










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プロフィール

しめ

Author:しめ
沢 朱女 (さわ しゅめ)
京都生まれ 大津在住
96年より制作活動。
雑誌、広告、絵本等の仕事を経て
現在は水彩、アクリル、クレパス画等を制作。
chezshume(a)dream.com
※(a)を@にかえてメールアドレス欄に入力してください。

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